気密・断熱性能に本当に大事なものは?

最近、寒さが厳しくなり、風邪やインフルエンザへの不安を感じる方も多いのではないでしょうか?
室内で快適に過ごすためには、「気密性」「断熱性」「計画換気」のバランスが重要です。
本記事では、その重要性と背景について、初心者の方にもわかりやすく解説します。
なぜ気密性・断熱性が重要なのか?
気密性と断熱性が高い家には、次のようなメリットがあります。
1)冬は暖かく、夏は涼しい 快適な室内環境を実現
2)冷暖房の効率が向上し、光熱費を削減
3)結露を防ぎ、家の耐久性を向上
しかし、私たちが「気密・断熱性能」と「計画換気のバランス」にこだわる理由は、それだけではありません。
近年、日本でも省エネルギー化が求められており、その背景には地球温暖化の問題が深く関わっています。
地球温暖化と省エネ住宅の関係
近年、猛暑やゲリラ豪雨、雹(ひょう)などの異常気象が頻発しています。
その原因の一つが、温室効果ガスの増加による地球温暖化です。
温室効果ガス削減のため、世界的に「カーボンニュートラル(脱炭素社会)」の実現が求められています。
これは、人間の活動による二酸化炭素(CO2)排出量を抑え、吸収量と均衡させる取り組みです。
具体的な対策として、以下のような施策が進められています。
1)再生可能エネルギー(太陽光、風力、地熱など)の活用
2)EV(電気自動車)の導入
3)森林の育成によるCO2吸収量の増加
4)CO2回収技術(CDR)の活用
5)省エネルギーの推進
この中で、住宅業界ができることは、「住宅のエネルギー消費を減らすこと」です。
住まいのエネルギー消費を抑えることは、脱炭素社会の実現に向けた大きな一歩となります。
国の省エネ基準と断熱性能の義務化
こうした背景のもと、日本政府は省エネルギー住宅の普及を推進しています。
その一環として、2019年には日本を8つの地域に分けた「省エネ基準地域区分」※ が制定されました。
※YKKAPサイト参照
当社が住宅を提供する鹿嶋市・潮来市・神栖市は「6地域」に該当し、
冬の寒さと夏の暑さの両方に対応した省エネ性能の高い住宅が求められています。
さらに、2025年4月1日からは、新築住宅および非住宅建築物に対して、省エネ基準への適合が義務化されます。
これは、2022年6月に公布された「建築物のエネルギー消費性能向上に関する法律」の改正によるものです。
この法律により、断熱性能の基準「断熱等級4」が義務化され、
断熱性能は「UA値(外皮平均熱貫流率)」※1 という数値で評価されます。
UA値が低いほど高断熱の住宅となります。
ちなみに、当社の断熱性能は、
UA値 ※1:0.31 W/㎡・K(上記断熱等級:等級6以上)
C値 ※2:0.2 cm²/m²以下
となっています。
※1 UA値(外皮平均熱貫流率)とは、住宅の断熱性能を表す数値です。UA値(W/㎡・K)=建物の熱損失量の合計(W/k)÷外皮面積(㎡)
※2 C値とは、住宅の気密性能を表す数値(単位は「cm²/m²」)で、「相当隙間面積」とも呼ばれ、数値が小さいほど隙間が少なく、気密性能が高いことを示します。
気密性・断熱性に加え、本当に大事なものは?
快適な住まいを実現するために、「室内の空気環境」も非常に重要です。
目に見えない空気の質は、以下の要因によって大きく左右されます。
1)二酸化炭素や粉塵などの室内の汚れ
2)建材や家具から揮発する化学物質(VOC)
気密性・断熱性が高い住宅では、換気が適切に行われないと、
シックハウス症候群や化学物質過敏症などを引き起こす可能性があります。
計画換気の重要性
このような問題を防ぐために、「計画換気」 が必要不可欠です。
計画換気とは、換気装置を使って空気の流れをコントロールし、
室内の空気を常に新鮮に保つシステムのことです。
換気の方法には以下の4種類があります。
1)第1種換気(吸気・排気をともに機械で行う方式)
2)第2種換気(機械で吸気し、自然排気する方式)
3)第3種換気(機械で排気し、自然吸気する方式)
4)自然換気(窓や通気口を活用する方式)
現在の住宅では「第3種換気」が一般的ですが、当社では外から取り入れる空気を室内の温度に近づけて湿度調整することが出来る全熱交換機能付きの「第1種換気」を採用し、
室内だけではなく基礎内や小屋裏も計画換気しています。
特に気密性の高い住宅では、計画換気が適切でないと排気量と吸気量のバランスが崩れて、
二酸化炭素やVOC(揮発性有機化合物)などの有害物質が室内にこもりやすくなります。
そのため、換気性能にもこだわった住宅選びが重要です。
これからの住宅選びに求められること
気密・断熱性能と計画換気のバランスが取れた住宅は、快適な住環境を実現するだけでなく、省エネ化による地球温暖化防止にも貢献します。
これから住宅を検討する際は、「高い気密性能・断熱性能に加え、計画換気システムの偏りのない住宅」 を提供できる会社を選ぶことが重要です。
正しい知識や技術を持つ工務店やハウスメーカーに相談し、省エネ性能の高い住宅を選ぶことで、長期的な快適さと経済的メリットを得ることができます。
当社「ease住建」では、気密・断熱性能と計画換気のバランスを考えた住宅づくりを推進しています。
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